心の免疫力

「健康の問題で早すぎる死を迎える理由は
ストレスのせいではなく
ストレスは健康に悪いという思い込みのためです」

アメリカの健康心理学者 ケリー・マクゴニガルは
ストレスと友達になろうと唱えています。

ストレスが免疫力と健康に
影響を与えているのは明らかです。
しかし、ストレスにどう対処するかによって
ストレスが体に与える影響も
明らかに異なります。

脳は信じた通りに反応します。
ストレスが健康を害するという否定的な考えを消し
ストレスをコントロールする方法に関心を傾けましょう。

これは、体の免疫力を守るだけでなく
ストレスに負けない
心の免疫力を育てる方法でもあります。

仕事に行き詰まったときはとにかく歩く

物事が上手くいかないときは
頭の中に考え事が多くなり
ますます複雑になってきます。
頭の中に複雑な回路が生じ、互いが絡み合い、
回路のあちこちで衝突が起こり
争いが広がります。

それだけではありません。
煩悩や執着も増えてきます。
些細なことにも傷つけられたり
むなしいだけのプライドを守ろうとして
さらに問題を悪化させたりもします。
何でもないことにとらわれてしまうと
いざ重要なことは見落としてしまいがちで
片付けなければならないことも
タイミングを逃してしまいがちです。

すべての問題は、気が衰え、
エネルギーが抜けてしまったことから
生じていると考えればよいです。
そのため、ウォーキングや呼吸を通して、
日常生活からエネルギーを蓄える必要があるのです。

足の裏の湧泉に意識を集中して歩いてみてください。
仕事で行き詰まったときは
とにかく歩いてみてください。
歩いていると、どうでもよい考えは
自然となくなっていきます。
誰かに答えを求めなくても
自らその答えがわかってきます。

新鮮なエネルギーが体の隅々まで
詰まることなくスムーズに流れることにより
意識がはっきりしてきて、思考はシンプルになります。

脳の特別な機能~省察と創造

人類の脳には特別な2つの機能があります。
1つは「省察」、もう1つは「創造」です。
省察の機能を通して得るものは
自分とは誰なのかを知る悟りであり
創造の機能を通して得るものは
創造主としての喜びです。

これまでは創造の機能が
主に発揮されました。
省察の機能がバランスよく、十分に発揮されず
創造とはいえ、自分が何をしているのか分からない
無意識で無責任な創造が
人類の典型的な創造パターンでした。

人間の利便と欲望のために作った
多くの創造物がますます地球と地球上の生命体、
そして、私たち自身を脅かすようになりました。
これは他のすべての生命体と地球そのものに
驚異的なストレスを与えています。

人工知能、
モノのインターネット(Internet of Things、IoT)、
ビッグデータなど、第4次産業革命を率いる技術も
人類が脳内の省察機能を発揮して
人間性を回復すると選択していなければ
さらに大きなストレスや不幸になります。

持続可能な地球と人類の健康で明るい未来への
答えは、私たちの脳の中にあります。
省察を通して人間性を回復する真の教育が
必要な時なのです。